高齢者福祉コラム
2024.10.25
先祖供養の方法を見直す「墓じまい」が過去最多に
厚生労働省の衛生行政報告例によると、供養の方法を見直し、墓石を撤去する「墓じまい」が、全国で15万1076件(2022年度件数/前年度比+3万2101件)に上り、過去最多となっています。
少子高齢化や核家族化に加え、お墓の管理に不安を感じる方が、寺院に管理・供養をお願いする「永代供養」を利用する人が増えたことなどが背景にあるようです。
「墓じまい」とは?
①
お墓の中に埋葬されているご遺骨を取り出す
② お墓を解体・撤去して更地にし、墓地の使用権を管理者に返還する
③ お墓から取り出したご遺骨を、寺院などに永代供養してもらう
一般的に、上記①~③の一連の手続きを「墓じまい」と呼びます。
「墓じまい」の具体的な流れ
~墓石を撤去するまで~
1.墓じまいをすることについて、近親者に相談・周知する
2.お墓から取り出す遺骨の新しい供養方法(永代供養など)を決める
3.霊園やお寺など現在のお墓の管理先に、墓じまいについて相談する
4.墓じまいに必要な行政手続きをする(奈良市の場合:奈良市HPをご参照ください)
~墓石の撤去当日~
1.宗教者(お坊さん等)に「お性根(魂)抜き」をしてもらう
2.お墓から遺骨を取り出し、遺骨袋などに収骨する
3.事前に依頼していた石材店に墓石を撤去してもらう(墓石の撤去作業料相場:1㎡あたり約10万円~)
4.遺骨を新たな供養先に納骨する(奈良県の永代供養墓の費用相場:約63万円)
※福寿会が運営する永代供養については添付資料永代供養のご案内をご参照ください
<まとめ>
管理者がいなくなり、誰も供養をしてくれなくなった「無縁墓」が社会問題となっています。
◎年を取るとお墓の管理が難しくなるので、自分たちの代でなんとかしたい
◎自分にとって大切な人・お世話になった人、ご先祖さまを手厚く供養したい
このような気持ちから「墓じまい」を選択される方が増えているのではないでしょうか。